福島原発事故についての声明(原発を止めろ!)

  • 2011/04/18(月) 21:15:15

声 明】
原子力発電という非常に危険な発電方法をただちに廃止し、巨大なシステムによりかからない小さな自立的な社会システムを目指すべきだと、私たちは考えます。


 私たちは、学校の教師も父母も労働者・農民・市民の一員として、個々の対立やちがいをのりこえてよりよい地域社会をつくっていくことを一つの目的として活動している民間教育団体です。

この3月11日午後に発生した東日本大震災という巨大な地震と津波によって、東京電力の福島第一原子力発電所の多くが破壊されてしまいました。その結果は、大量の放射性物質の放出という未曾有の大災害となってしまいました。

「想定外」などというごまかしは許さない

 私たちは、まず、この最悪の大事故について、心の底からの怒りを感じていることを明らかにしたいと思います。
 これまで、多くの人々が原子力発電とはどんなに危険なものか、さまざまな視点から警告をしてきました。けれども、長い間、これらの指摘・警告を無視し続けてきた東京電力をはじめとする電力業界、そして、政策的にも原発を推進してきた日本の政権、さらには、警告などをきちんと報道してこなかった報道機関に対して強い憤りを感じないわけにはいきません。
 そして彼らの不遜な言動によって、いま、多くの人々に、地震と津波だけではない危険をもたらし、さらにこの事故を収拾するための作業に携わっている人々を劣悪で危険な環境の中に追い込んでいます。このように多くの人々を生命の危険をさえ心配しなければならない状態に追いやっていることに対しても、私たちは強い憤りを感じています。
 さまざまな指摘と警告を無視続けてきた電力業界、歴代の政権関係者など原発を推進してきた人々は、いまさら「想定外の事故」などという言い逃れ・ごまかしは許されないことを、私たちは明言しておきます。

核エネルギー使用から一日も早い脱却を

私たちは、巨大なシステムの危険性についてこれまで学んできました。原子力発電というシステムは、とても複雑で大きなものです。巨大なシステムは、どこか一カ所が壊れると全体が動かなくなるという欠点があり、原子力発電というシステムはその典型であると私たちは考えています。
さらに、原子力発電は、お湯を沸かして蒸気をつくるという単純なことのために「核分裂によるエネルギー」を使うというものです。私たちは、原子力発電所はいったん破壊されると致命的な大事故につながる危険性がある、と考えてきました。
とてつもなく有害な放射性物質を生み出すシステムを使ってまで電気を作らなければならないのか、私たちは強い疑問を抱いてきました。

このたびの大事故は、すでにこれまでも指摘・警告されてきたように、原子力発電というシステムがいったん大事故を起こすと放射性物質による環境汚染が広範囲に広がってしまうという取り返しのつかない被害を長い間残すことも改めて明らかにしました。
これまで多くの学者・研究者などが、このような問題点を含む原子力発電というシステムの危険性を指摘してきました。その指摘・警告が的中してしまったことを私たちは実感をしています。「クリーンなエネルギー」などという表現がいかにまちがっているかと、私たちは思っていましたが、今回の事故は、クリーンどころか強烈な汚染物質である放射性物質を放出し、地球規模での環境汚染をもたらす危険性があることを、改めて証明してしまいました。
 しかも、使用済み核燃料を何十万年も長い間安全に管理しなければならないのに、その技術を人類はいまだ持ち合わせていません。
私たちが望む住みよい社会とは、巨大なシステムと核エネルギーによって維持されるようなものではなく、分散的で地域自給的な自然エネルギーによって維持される自立性の高い地域社会であると考えています。

私たちの提言

以上のような考えの上に立って、これからの人間社会の再構築にあたって、次のように変えていかなければならないのではないか、と考えます。

1、原子力発電というあまりにも危険なシステムを直ちに停止すること。
2、日本中の原子力発電所の総点検をし、安全に廃炉にすること。
3、日本のエネルギー政策を根本から見直し、エネルギーの供給システムを巨大なシステムから小さな小回りの利くシステムに変換すること。
4、エネルギー多消費社会からの転換を図ること。
5、太陽光・風力・地熱などの自然エネルギーへの転換をはかること。

2011年4月3日
郷土教育全国協議会